2011.10.19
早朝5時。夢うつつの中コーランが鳴り響く。
夢からさめても現実で、10分くらい、コーランが聴こえていた。
胸がドキドキした。とても異国な響きできれいだった。
朝は屋上のテラスでパンとフレッシュオレンジジュース、カフェオレ、マーマレード、ミントティーをいただいた。
日差しがとても気持ちいい。
11時頃外へ。
スーク(マーケット)をぶらぶら見て回る。色とりどりのたくさんの品物たち。
バブーシュ、鞄、香辛料、etc。そして呼び込みがものすごい。
3歩、5歩、10歩。歩くたびに声をかけられ、数歩も歩かないうちに、また引き止められる。
そして狭い道にバイクがたくさん通る。ひかれそうになりながら、面白いなーと思う。
スークを歩くのはある種の精神力がいる。少しふらふらになる。
スークを歩いて、またジャマ エル フナ広場に戻ろうとしたら、道に迷ってしまった。うーむ。
地元の人が道を教えてくれたが、全く違う方向へいってしまった。
お腹がすいたので、地元の人に交じって、同じ料理をもらった。
アルミの器に入っていたのは、レンズ豆のようなちいさな豆と肉のどこかの部位をコトコト煮込んであるもの。
それに、モロッコのまーるい平たいパンをつけて食べる。それとミントティー。美味しいなー。全部で10dh(約100円)だった。
あまり観光客はこの店では食べないようで、みんな珍しがって、覗きに来た。ワイワイ。ガヤガヤ。
男の子たちの目がキラキラしてた。
そして、お腹がいっぱいになって、はて、困った。道がわからない。
観光客がすでにいない。
立ち止まると、一人の青年が声をかけてきた。とてもいいところを2つ見られるからという。
道もわからないので、とりあえず着いて行くことにした。
どんどん行くと、町の雰囲気も変わって来た。
家々がとても古くなって、道が、匂いが、住んでいる人が変わった。この辺りはベルベルの人たちだよ。と青年は言っていた。物乞いのひとたちもたくさんみられた。市も地べたに広げてある。トマト、たまねぎ。
そこを通り過ぎ、ここだよと青年は一人の年老いたおじいさんにバトンタッチ。
着いたところは、動物(牛)の皮をはいで、革製品ようの皮を作るところだった。
すごい匂い。ミントの葉っぱをくれた。匂い消しにしなさいと言われる。
みんなドロドロになって日差しの強い中、仕事をしていた。
鳩の糞を混ぜて、発酵させるのを手伝って、革を作っていくのだそう。
ここで作られたものがスークの中などのお店で売られている革製品になるんだ。
人間、動物、生き物がとてもよくみえてくる。
見えないように生活してきた私には、生きている生命力に圧倒されっぱなしだった。
そして、おじいさんはここで作られた革が製品になるんだよ、と革製品が売られているお店に案内した。
立派なお店。チップを要求されたので、渡す。お店には入らなかった。
そのあともなかなか広場までたどり着けず、たいへんだったが、なんとか広場にたどり着いた。
狭い道を走って行く子どもたち、道の角に佇んでいる人、小さな家で機織りの音、パンを焼く匂い。
道に迷うのもたまにはいいかもしれない。